映画 ガンダムNT 感想 [映画]

公開翌日の土曜日、朝一の回で視聴。
小さめの劇場だったが、ほぼ満員だった。

公式サイトを見ると、ガンダムの完全新作映画にしては
妙に公開映画館が少ないようなので
単純に人口が集中した可能性もあるが
(自分も普段行ってる映画館では公開なしだった)
素直に大人気だったと思う。

ガンダムユニコーンは、戦闘シーンの出来が良く、また、プラモ展開も上手く
世間的には、商業的に大成功だったし、作品人気も高いが
ストーリー的には(特に後半)、実はそんな面白いものでもなかったのでは、というのが
仲間内の共通認識だったので
(BDで毎回間を置きながら観てたのでテンポが悪く、小説を先に読んだのでネタバレしてたので
 そのせいという話はある)
あまり期待しないで観に行ったのだが、普通に面白かった。

90分という作品時間が、前述の、長いユニコーン本編に比べて随分短いし
映画一本としてもボリューム不足に感じそうで
中編映画的なものか、または結局次回作があるかも、みたいな消化不良作品なのではと
危惧していたが、その心配は無かった。
一本で綺麗に完結しているし、90分で物足りなさも無かった。

ストーリーも良かったし
戦闘も見ごたえがあった。
途中まで、撃てましぇ~ん 的なシーンがあったり
大物が出てきて、さあ、大暴れするぞ、というところで撤退してしまったり
やるやる詐欺的な、観ててスッキリしない演出が続いたが
その後溜飲を下げる大活躍をしっかり見せてくれた。大満足。

以下、ネタバレありの感想





ネタバレ

シロッコ爆死




実質、主役MSはユニコーン3号機で、
ナラティブはこれといった活躍なし。
本編までに公開されていなかった、ユニコーンガンダムっぽい装備(C装備)は驚いたが
こちらもあまり活躍できなかったので残念。
主人公もフェネクスに乗り換えちゃうしw
そのシーンでの
ユニコーン>コアファイター>生身という
三段射出は格好良かった。


中盤の戦闘では、ネオジオングの再登場に驚き、
ナラティブ・ライドオンでまた驚いたが、合体しただけで終わるという
壮大な出オチ。
ネオジオング+ガンダム、というシチュエーションは良かった。

後半は、ユニコーン本編では、出てきたは良いけど
終盤すぎた登場のため、戦う相手が、主に(逆)ラスボスのユニコーンだけだったので
その強さを表現しづらかったネオジオングが
本来の実力を発揮して、たっぷり大暴れしてくれて大満足。
これが観たかった。

ただ、ユニコーンラストあたりからあったが、
ニュータイプ+サイコフレームの超能力が強すぎて
本作では完全に

MSの武装 <<< 超能力技

という図式になってしまっており、敵も味方もサイコキネシス祭り。
ビームサーベルやハイメガキャノンがパワーアップするのはなんとなく許せるけど
MSが念力で戦いだすのは違うのでは、と感じてしまうのは
俺が古い地球人だからだろうか。
いや、ハヌマーンとかシロッコとかもやってたけど…

ニューガンダムがアクシズ押し返したのは、初代~Z~ZZ~逆シャア本編で
リアル路線で積み上げたから
許された、オチとしての「奇跡」であって
あまりにホイホイ奇跡使い過ぎで、もうなんでもありみたいな。
格好いいからいいか、という気もするけど。

ストーリーでは、福井先生のニュータイプ論が根底にあり、
事前にホビージャパンのインタビューで読んだ
「NT=死者と交信できる者である」
というのがキャラクターのセリフとしても出てきた。
「富野ガンダムから読み取った明確なルール」
という事だったが、原作者トミノサンがそう断言したならまだしも
他人がそう定義して映像化し、公式設定になってしまうのはどうなんだろ、と感じなくもない。
まあ、キャラ(ミシェル)がそう思ってただけ、実際はどうか分からない
という解釈は全然できる作りになってるんだけど、福井先生のインタビューでは完全に断言してるw

あると嬉しいと思っていたバナージ登場は、丁度いい匙加減というか
ちゃんと活躍するしセリフもあるけど、でしゃばらないという、良い具合の出演。
ある種力業だが、彼の客演のおかげで、この映画のエンディング辺りの印象が随分良くなってると思う。
バナージ君だ!生きてる歩いてる!
あいかわらず「それでも」って言ってんな~
みたいな嬉しさで。

終了後の閃光のハサウェイの予告編も、良い感じに映画の印象を良くした説がある。
普通に楽しみ。
エンドロール後の映倫マークのあと、唐突にはじまるったので、
一瞬NTのエピローグかと勘違いしたけど
絵柄が違うので気づけた。
残念ながら、声発しなかったけど、佐々木望氏の続投期待していいんだろうか。

絵柄と言えば、唯一残念だったのが
キャラ作画に結構バラつきがあった点。
主役級は良かったけど、脇役がかなり微妙だった。
UCがそこらへん、相当しっかりしてたので、本作の急造感、低予算感を感じてしまった。
BDで修正されると良いな、というお楽しみが出来た、と
前向きにとらえたい。


そんなに期待してなかったから上振れしただけ、とは思うが
予想以上に面白かった。
BDでもう一回観たいし、プラモも欲しくなった。
(ナラティブじゃなくてフェネクスの)

超HAMEX映画批評 90点


余談だが、親子連れの客も結構いたので、子供に理解できて楽しめるのかな、と思わなくもないが
自分が子供の頃見たガンダムも「よくわかないけど面白かった」
という感想だったので、
身体を通すことが大事だし、そもそも俺が心配するのも完全に余計なお世話である。
騒ぎ出したりしなかったので全然OK。


小説 機動戦士ガンダムNT (角川コミックス・エース)

小説 機動戦士ガンダムNT (角川コミックス・エース)

  • 作者: 竹内 清人
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/11/24
  • メディア: コミック


本編に先駆けて発売された小説。
福井晴敏氏本人の著作じゃなかった。


ガンダムUC証言集

ガンダムUC証言集

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/12/26
  • メディア: コミック


HJでは、この本に福井先生のNT論が書いてあるっぽい紹介だったので
ちょっと読んでみたい。




劇場限定のプラモは売ってなかった。
積みプラの数を考えると、新しいのを買ってる場合じゃないのだが、
家の積みプラは、実は一回完成させていたのに
ユニコーンにやられて「組み立てる前の状態に戻されていた」
そう考えることはできないだろうか。



機動戦士ガンダムUC (11) 不死鳥狩り (角川コミックス・エース 189-13)

機動戦士ガンダムUC (11) 不死鳥狩り (角川コミックス・エース 189-13)

  • 作者: 福井 晴敏
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


映画は、あえてこの小説の映像化、という宣伝をしなかったという原作。
自分も読んでいないのだが、こちらも読んでみたくなった。

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